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THE STORIES IN SWITZERLAND

1990年6月9日 自信をなくす・ジュネーヴにて
1990年6月9日 交通事故を目撃!?
2000年4月27日 スイス軍の夜間演習

1990年6月9日 自信をなくす・ジュネーヴにて
 ツーリングの荷物を追ってパリからTGVに乗り、ジュネーヴに向かう途中に列車は谷間を走り抜けました。両方を高い絶壁に挟まれた狭い谷底を、ゆっくりと列車は走ります。「スイスが近い・・・」と私は思いました。山があればアルプスと思いがちですが、ジュネーヴにはアルプスはありません。街の近くに白い縞模様の岩肌を見せるサレーヴ山 ( Mont Saleve 1375m ) がありますが、この山はフランス領になります。

 パリのリヨン駅でTGVを待っているときに名古屋の父娘(娘さんはもう20歳半ばくらいでした)と出会ったのですが、彼らはすでに日本からホテルや列車の予約をしてきているので、それを消化していくだけと言っていました。非常に羨ましいです。彼らは悠々と1等の車両に乗りこみました。私は1等のユーレイル・パスを持っているにもかかわらず、2等の座席しか予約できませんでしたし、ジュネーヴでの宿泊もまだ決まってはいないのです。初めての海外、しかも一人旅とくればいろいろと余計な心配もしてしまうものです。

 スイスへの入国審査はあっさりと通過できました。荷物はチューリヒまで送ったので、明後日にはチューリヒに行かなければなりませんが、今夜はジュネーヴに泊まることにしました。ジュネーヴの鉄道の玄関口、コルナヴァン駅は、ヨーロッパによく見るターミナル駅ではありません。一歩駅の外に出ると、リヨン駅前の風景と似たような建物の立ち並ぶ景色が広がりました。さあ、これからヨーロッパへ来て初めてのホテル探しです。ここはひとつ安くていいホテルを見つけてやるか!重いバックパックを背負い、モンブラン通りをレ・マン湖のほうに歩き出しました。ガイド・ブックにある安いホテルを目指します。ここ、ジュネーヴはフランス語が話されていますが、とにかく言葉が心配です。一軒目のホテルに入ってみました。とりあえず、会話集で見た「空き部屋ありますか」の英語「Do you have a room?」を言ってみました。何故かあまり言葉が通じていないみたいです。発音が悪いという事やそのおばさんが英語を話さなかったのかもしれませんが、ヨーロッパではあまりそういう言い方をしないということが、後に留学したときに分かりました。「Have you got a room?」と言ったほうがよく通じます。とにかく、2、3軒あたってみましたがどこもいっぱいで空き部屋はないとのこと、言葉もよく解らないうえ、通じてもいないみたいです。それにしても重いバッグを背負って歩く事がこんなにも辛いとは思いませんでした。アルプス通りから駅前に戻ってくると、もうチェックインを済ませ、街を散策しているあの父娘にばったり会いました。楽しそうです…。もう1軒駅前のホテルに入ってみたところ空き部屋があるとの答え、早速値段を聞くと90スイスフラン。…やはり駅前は高い。

 駅に戻り、情けなくも観光案内所に行ってホテルを紹介してもらうことにしました。意気揚々とホテル探しに行ったのに…。案内所のカウンターには大勢の人が何本もの列を作っていました。その列に数分間並んでカウンターのお姉さんに会話集の文「Can you tell me some clean and cheep hotels?(清潔で安いホテルを紹介してください)」を見せました。すると「あなた日本人?」と言ったと思ったので「イエス」と答えると、「隣に日本語案内所があるわよ」のような事を言いました。半信半疑のまま言われた方に行ってみると、確かに日本語のカウンターがありました。日本人の女性がいます。ものすごくホッとしました。日本語が通じます(当然か…)。

 案内所の女性によると、この日は何かのイベントが(会議だったかコンサートだったか、今ははっきり思い出せません)2つ重なっていて、安いホテルはどこもいっぱいなのだそうです。しかし、彼女は1泊50スイスフランのホテルを見つけ、私に紹介してくれました。……感謝です。

 彼女のおかげでこの日は何とか宿を確保する事ができましたが、朝のパリ・リヨン駅からジュネーヴでのホテル探しまで、全然言葉が通じず、言葉においてまったく自信をなくしてしまいました。この先が思いやられます…

1990年6月9日 交通事故を目撃!?

 ジュネーヴ・ローヌ川にかかるイル橋近くのホテルにチェックインした後、ルソー島やモンブラン橋などをブラブラしてから、あるファースト・フード店に入りました。もう夕食時になっていましたので、ここでディナーにしました。ハンバーガーをひとり空しくほうばりながら、何気なくウインドウの外を見ていると、道の向こうからメルセデス・ベンツのタクシーが走ってきました。「おお、こっちのタクシーはベンツか!」と思って見ていると、駐車中だったHONDAアコードがいきなり発車して、走っているベンツのフロント・タイヤの前辺りにぶつかりました!WOW!

 「ベンツにぶつかったら大変。」私はそう思いました。ベンツのタクシードライバーとアコードのドライバーが出てきました。二人は言い争うそぶりも見せず、当たった個所を見て何か話しています。しかし、すぐに彼らはお互いの車に戻り、何も無かったかのように走り去っていきました。……おや?なんて大らかなんでしょうか。住所や連絡先を聞いたわけでもなく、これが日本だったら絶対こんな風にならないでしょう。スイス人は車のボディーの傷とかを余り気にしないのでしょうか?

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